スポーツトレーナー活動記録

アキレス腱断裂Q&A

  1. 切れても歩けるんですか?
  2. 手術する場合と手術をしないとではどちらがいいですか?
  3. アキレス腱断裂の術後どれくらいで歩けますか?
  4. アキレス腱断裂の術後のリハビリスケジュールを教えてください。

Q1:切れても歩けるんですか?

A:先日外来での出来事
『先生、アキレス腱が切れてるとトレーナーに言われたんですが、わし歩けるんです、ほんまに切れとりますか?肉離れなんと違いますか?』
『今日はさすがに痛みありますが、けがした瞬間まったく痛くなかったんですよ。アキレス腱は切れたらめちゃくちゃ痛いんじゃないですか??』

確かに足を引きずって診察室に入ってきたものの、松葉杖などは自分では必要としないレベルで歩いておられます。しかし誰が見ても異常な歩行です。
本人に爪先立ちができますかとお願いしましたが、全く力が入りません。本人いわく、肉離れでも力が入らんですもんね。(納得したくない様子)

アキレス腱の診断はトンプソンテストで診断します。
アキレス腱が正常につながっていれば、ふくらはぎを握ると足関節が動きます。しかしアキレス腱が切れてしまうと、ふくらはぎを握っても動きません)
患者さんには説明したあと、『最後にふくらはぎを握ります。動けばつながっています。動かなければ切れてます』本人にみていてもらい、健側と患側を両方見せて、納得していただけました。

Q2:手術しない治療法もあると聞きましたが、手術する場合と手術をしないとではどちらがいいですか?

A:手術をせずにギプスや特殊な装具を装着して治療する保存療法もあります。基本的には手術法でも保存療法でも治ります。 しかし手術法と保存療法とでは大きく分けて違いは2点あります。
 1.手術法の方が、治癒したあとの再断裂率が低い。
 2. 手術法の方が、早期から足関節の可動域訓練やふくらはぎの筋力トレーニングが開始できる。
スポーツ選手がアキレス腱断裂をした場合には、将来的な再断裂率が低く、早期からリハビリを進められるので、当クリニックでは手術的治療を第一にお勧めしています。 術後早期から筋力の低下を防止するトレーニング、可動域制限がおこらないように理学治療をかけています。

Q3:手術してどれくらいで歩けるようになりますか?

A:当院での手術(関東労災病院スポーツ整形外科内山式)では
術後0~5日  ギプス歩行 2本松葉杖歩行
術後5~12日  ギプスのまま歩行(全荷重開始)
術後12日~  歩行装具で歩行します。

Q4:アキレス腱断裂の術後のリハビリスケジュールを教えてください。

手術 術後3日目でギプス巻きなおし→ヒールつきギプスで歩行訓練
1週 --
2週 装具装着 タオルでの足関節背屈訓練
3週 非荷重位での底屈筋・内反筋の筋トレ、タオルギャザー
裸足歩行訓練(揃え形)、階段訓練(装具をつけて)
4週 エアロバイク(装具つけて)
5週 --
6週 正常歩行獲得 荷重位での両足カーフレイズ
ADLでの自転車許可(サドル高く)
7週 裸足での階段歩行訓練
8週 装具はずす
9週 片脚カーフレイズ
10週 ジョギング
12週 縄跳び
3ヶ月 軽い運動(テニス、卓球)
4ヶ月 徐々に元のスポーツレベル
5ヶ月 スポーツ復帰

 

過去の手術実績

  2007 2008 2009
アキレス腱縫合 11 8 10
アキレス腱再建 1 0 1